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中国リアルタイムレポートREALTIME REPORT

第二十六回中国美容博覧会(上海CBE) 視察報告

第二十六回中国美容博覧会(上海CBE) 視察報告

主催】

中国国际贸易促进委员会轻工分会
英富曼集团
上海百文会展有限公司

【国際支持】

韓国化妆品协会 フランスCosmetic Valley产业基地
ドイツ化妆品香水护理洗涤工业协会(IKW)
スペイン驻上海总领事馆经济商务处ICEX
日本国贸易振兴机构(JETRO)上海代表处

タイ化妆品工业协会 中国台北市进出口商业同业公会
中国台北市化妆品商业同业公会 中国香港贸易发展局

【管理機構】

上海百文会展有限公司

【開催期間】

2021年5月12(水)~14日(金)

【開催場所】

上海国際展覧中心(上海市興義路77号)

【会場面積】

260000㎡

はじめに

 中国美容博覧会(上海CBE)は、美容化粧品及び家庭用ヘルスケア製品に特化した大規模の展示会で、世界三大美容展示会の一つとも言われています。

 
 世界的にコロナ渦の影響を受けている中、上海では予定通り第二十六回上海CBEが5月12日~14日、上海新国際博覧センターで40を超える国と地域から3,600社以上の企業の出典により開催されました。

 今回の上海CBEは、以下3つのテーマエリアに分かれています。

 1.日用化粧品
 2.業務用美容品
 3.サプライヤー

 

 世界でも巨大市場となった中国化粧品業界が、コロナの影響によりどのように進化したのか、各展示ブースを見た感想をご報告します。

■出展関連

1.日用化粧品 エリア

 「日用化粧品」エリアは、「スキンケア」、「メーキャップ」、「マスク」、「香水」、「妊婦ベビー子供用品」、「口腔ケア」、「男性向けケア用品」、「美容道具」など13大項目44種類に分けられていました。


 出展企業の割合は、主催者側のデータによると、①化粧品小売り/チェーン店-33.8%、②代理店/ディーラー‐25.5%、③デパート/ショッピング‐13.9%、④輸入品代理店-11.9%、⑤eコマース‐7.5%、⑤その他‐7.2%だという。 私は中国で利用者が非常に多い「⑤eコマース」が意外に少ないという印象を持ちました。もしかしたら、「②代理店」などに含まれているのかもしれません。  

 

 意外に人が少なかった男性向けケア用品  

 個人的に興味があったので、男性向けケア用品を探してみましたが、意外に少ないという印象でした。 中国のZ世代に人気があると言われる中国の大手化粧品メーカー「自然堂」が男性向けの製品を展示していましたが、女性向け化粧品ほどの集客は実現できていませんでした。私の男性の友人たちも「買うならば欧米系の有名ブランド品」という声が多いので、まだ浸透していなのかもしれません。 ただ、「自然堂」の男性向けアイテム数は、スキンケアを初め購入しやすい価格で積極的に拡大しているので、今後の拡大が期待できます。

 

2.業務用美容品 エリア

 業務用美容品エリアは、400社以上が2000以上のブランドを展示していました。

 MATIS、LPG、芭宝、POLICY、MATRISTAR、PHYT’S、AXXZIA、英格蜜儿、LNC、碧波庭、DJM、cuccio、LCN 、HIGH`S、都雅、安脂胶、PARAGEL、松风、Esthe pro labo、MedSPA、KAMATAなど、日本や欧米、韓国、そしてベトナムなどのブランドがありました。

 各項目の比例ですと、①美容院・SPA類-50.5%、②国際ヘルス類(健康食品など)-26.5%、③ネイル・まつげ類-16.5%、④アフターサービス類-2.3%、⑤コスメ・機械類-2.3%、⑥テクニカラーメイキャップ類-2%です。そして、30.3%のブランドは中国国内でしか展開していません。69.7%のブランドは中国国内も海外も展開しています。

 下記は今回専用美容エリアに出展した企業の一部です。

 

 日本からオンラインプレゼンをする企業も

 渡航制限のためか、日本からオンラインで中継しながらプレゼンテーションする出展企業もありました。コロナ禍により、中国ではeコーマスとオンライン生放送販売が急速に拡大しました。コロナ前から普及はしていましたが、2020年に一気に浸透し、オンラインで何らかの消費行動をとる人は5.5億人に達したと言われています。アリババなどで中国国内の商品流通体制を整備し、日本からオンラインでプレゼンテーションをし、マーケティングでも中国人KOLやSNSを活用するということは、中国で美容品を販売するために必要条件になっているようにも感じています。

 

 

3.サプライヤー エリア

 以下のような企業が出展しています。中国の有名企業が多く登場しています。

 

 中国企業が約70%を占めます。多く、59.87%です。脱毛やシミ取りなど美容機器の設備メーカーは、14.91%です。

 

 

 

中国政府お墨付きを意味する「国家高新技術企業」

 中国企業の中には、「国家高新技術企業」を掲げるところもありました。これは、中国政府がその企業の技術を認めたということで、高度で信頼できるという印象を与えます。美容分野においても、中国政府が拡大に積極的になっているともいえるのかと思います。    

 一方、中国のOEM企業が多くあり、それらが展開しているブランドを見ると大手の有名ブランドということが多数ありました。これは、日系や欧米などの有名美容メーカーが中国国内での生産体制を完全に定着させていることも表しているのではないかと思います。

■防疫関連

 

コロナ渦下の大人数集中観覧のため、今回の美容博覧会では、厳しい防疫対策を取られていました。

  1. 事前に公式サイトで身分証明書番号をもって登録しなければなりません。
  2. マスク必須。
  3. 安全検査をする場所では、顔の検証と体温の検査を設けられています。

 入り口で厳格にチェックしてはいましたが、入場後はマスクを外す人を見かけることもありました。

■感想

 中国で「愛国消費」は多くの業界でトレンドになっています。コーヒーやミルクティーなどの手軽な嗜好品から電気自動車に至るまで、中国企業の製品を購入する人たちが増えています。 背景には、高品質の製品を生み出せる中国企業が育ってきたこと、中国人による中国人向けの効果的なマーケティングが行われていること、コロナ禍で外国製品の輸入が難しくなってきたことなどもあると考えられます。  中でも化粧品業界では、多くの中国企業が高品質な製品を手頃な価格で販売し、急速に成長しています。完美日記(PERFECT DIARY)という女性向け化粧品メーカーの製品は、中国の化粧品口コミサイトで多くの分野で1位を獲得し、日本でも発売されるようになり人気があるようです。 そのような中国企業は、高度な技術を持つ日本企業との提携には前向きなことが多いです。中国での販売をお考えの日系企業は、技術提供などの提携を含めてはいかがでしょうか。

 

 2020年コロナの影響で、一時的に低下したが回復し成長が期待できる化粧品業界

 出典:艾媒コンサルティングの統計

 引用図表、参考サイト:中国美容博览会chinabeautyexpo-上海美博会CBE_美容展会 (cbebaiwen.com)

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