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- 中国博覧会レポート(第六回中国国際有機食品博覧会)
中国リアルタイムレポートREALTIME REPORT
第六回中国国際有機食品博覧会 視察報告
【名誉主催】 | IFOAM(International Federation of Organic Agriculture Movements) |
【主催】 | 中国グリーンフード発展センター(China Green Food Development Center Under MOA) |
【共同主催】 | NurnbergMesse China Co., Ltd.(ドイツNurnbergMesse社の中国現地法人) 中緑華夏有機食品認証センター(China Organic Food Certification Center) |
【協力主催】 | 中国農業部商品品質安全センター 中国農業部農業貿易促進センター 上海市グリーンフード発展センター |
【開催期間】 | 2012年5月24(木)~26日(土) |
【開催場所】 | 上海国際展覧中心(上海市興義路77号) |
粉ミルクへのメラミン混入、下水油の悪利用、廃棄された革靴の革を原料に作られたヨーグルトと薬用カプセル、硫黄に浸したジャガイモ、ホルムアルデ ヒドがスプレーされた白菜。。。食品価格がCPI(消費者物価指数)上昇に大きく影響を与える中、防腐・鮮度維持のため、そして利益確保のために横行する 事件が相次いで報道され、国産食品の安全に対する中国国民の不安はより一層高まっています。
上海税関のデータからみると、今年に入ってから4ヶ月間で、食品の輸入は累計24.5億ドルで、昨年対比34.8%増でした。輸入食品の価格が上昇 中にも関わらず、24ヶ月連続で輸入増になっています。内訳を見ると、乳製品、アルコール、肉類(内臓を含む)がトップ3位で、合計11.6億ドル、輸入 総値の47.3%を占めています。他の品目に目を向けると水産物は19.6%減ですが、食用植物油は3.6倍も激増しています。この増加には、「中国の食 品は不安で、外国の食品ならば信頼できる」という消費者の意識も反映されているのでしょう。
このような状況の中、中国国内でも「安心」や「健康」に配慮し、信頼できる食品を提供しようとする企業も増えています。
昨年も盛況を収めた中国国際有機食品博覧会が、今年も5月24~26日の3日間上海で開催されました。以下、イベントの様子を簡単にご紹介します。
今回の展覧会で出展されている業界
今回の展覧会で出展されているものは有機食品(有機野菜、フルーツ、乳製品、子供向け食品など)、有機ドリンク、有 機農業関連商品(種や殺虫剤、土壌改良剤など)、関連サービス行(関連学会、協会、認証機構)、有機原料で作られる薬品や芳香剤、調味料など、天然化粧 品、有機綿製品、天然繊維と紡織品、生産加工及びマーケッティングで、約9カテゴリーです。
中国の有機農庄、錦菜園、正谷、楽活城など中国国内の有名ブランドのほか、アメリカ、イタリア、ドイツ、オーストラリア、タイなど11の国と地域か ら約300社が出展しました。各社のブースも去年より遥かに力が入っていて、目立つように装飾されていました。残念ながら、日系企業の直接参加は見当たり ませんでしたが、貿易会社を通して出展している日本食品はありました。
会社名 | |
HP(中国語) | http://www.luyin.com.tw/index.php |
会場を一巡して、最初に興味を持ったのは、有機食物で作られた調味料です。特に、「 」という台湾の家族企業(原料は外部からの仕入れ)の商品が興味深かったです。会社名から商品は推測できましたが、用途は想像と違いました。餃子やワンタンなどに使う料理用のお酢かと思っていたら、水割りで直接飲める、天然植物で作られた高級なお酢でした。
お酢は従来健康にいいと聞いていますし、台湾系の企業だからある程度信頼できると思い、ゴボウで醸造されたお酢を一本買いました(298元。高い!)。
会社名 | |
HP(中国語) | http://www.honaorganic.com/ |
次に足を止めたのは「禾然有机」という有機食品を使って調味料を生産する企業です(原料は外部からの仕入れ)。醤油一本で70元ぐらいもしますが、それでも最近報道された工業用塩で作られた醤油を使う位ならば、お金を出す価値はあると思います。
会社名 | |
HP(英語) | http://www.oabc.cc/EN/ |
2011年の国際有機食品展覧会で一等賞を受賞された(商 品は自社生産+提携先での生産)の商品は、米、野菜、フルーツなどの栽培するタイプの食物から、上海蟹、乳製品、ワインなどまで豊富な品揃えです。去年紹 介した「有機農庄」とは違って、国内で自社農園を構えるだけではなく、国外の農園と提携もしくはOEMの形で輸入した商品も一部あるとのことです。
なお、中国国内NO.1のソフトドリンク企業(2007年2月香港上場、会社HP(中国語)と戦略協力を締結し、有機食品業界で強いポジションを獲得したので、今後の展開が楽しみです。
2階に出展していたある日系貿易会社では、10数種類の日本商品が展示されていました。調味料と健康食品が主で、中でも遠赤青汁が気になりました。まだ中国では販売されていませんが、進出準備を検討中で、展示会に出展する中で中国での反応を確かめているようです。
ケールが体によいことは中国でも知られていますし、販売トークがあまりに上手だったので、一つ購入しました(半額で225元。これも高い!)。帰っ て飲んでみると、黒ニンニクの味が強く感じられました。好みが分かれるかもしれませんが、ニンニク好きの人には良いと思います。
有機食品は将来的に世界の主流になるものだと思いますが、中国国内の有機食品は本当に大丈夫なのかという疑問も正直持たせざるを得ないほど不安に感じています。有機食品の発展には、安心感を提供してくれる農場管理と信頼できる施策が必要だと思います。
参考HP:
中国国際有機食品展覧会(英語)http://www.biofach-china.com/en/sitemap/
2012年世界有機農業概略及び発展予測(中国語)http://vdisk.weibo.com/s/3PJPc
上海食品輸入記事(中国語)http://finance.jrj.com.cn/industry/2012/05/21232213211291.shtml
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