中国進出検討時の3つのポイント(3)｜今こそ中国進出したい

「総合的な中長期戦略を検討」する事については、販売ルートと各都市での戦略的な位置付けを検討すると良いでしょう。近年ではECが隆盛を極めていますが、競争が激しく、また初見の商品に対しては身構えられる傾向が強いため、ECだけでは不充分です。しかし実店舗が存在していると信頼性は一気に高まります。当初はコスト面で店舗展開が難しい場合でも、イベント出展などにより同様の機能を果たす事は可能です。店舗で信頼性を高め、SNSで情報を広め、ECも万全のサポート体制で臨む、などといった複合的な展開戦略が望ましいでしょう。

また、良く知られる通り、上海などの大都市においては家賃や人件費が高騰し、利益確保が難しい状況にあります。しかしながら大都市での販売展開は、広告塔として利用する事が可能です。前述の通り国内旅行も盛んになり、地方都市から大都市を訪れる旅行客は増えています。彼らにとってやはり大都市は憧れの地。そのような場所で販売展開をしている商品は、大きなブランド価値があります。つまり、広告費と割り切って大都市でも展開をしつつ、利益は地方都市に狙いを定める事も戦略の一つと言えましょう。