中国ビジネス "中国駐在"の一問一答Q&A
外国人来華工作許可制度がスタートし、Cランクに該当する場合は就業ビザが発給されないと聞きました。現状はどのようになっているのでしょうか?
2017年4月以降、外国人就労者をABCランク付けし、ビザの発給に制限をかける外国人来華工作許可制度が施行されます。
現時点では正式に施行されていない事もあり、どこまで厳格に運用されるかは断定が難しい状況です。標的は日本人ではなく東南アジアやアフリカなどからの出稼ぎ労働者だ、とする見方もありますが、いずれにしても断言は出来かねます。
ただ一つ理解をしておくべきは、Cランクでも即ちビザ発給不可ではないという事です。当局からの通知では「定数管理」されており、解釈には幅が持てます。各都市によって厳格さに差異が生じる事も想定できます。
なお、リスクヘッジとして駐在予定者にはHSK取得を義務付ける日系企業が増えているようです。語学学習と同時に中国事情や異文化マネジメントについての理解を深める事も有効と認識していますので、ご検討の際にはお問い合わせください。
出張で渡航した際、日本人向けのカラオケ店に行く予定があります。注意点があれば教えてください。
出張で渡航される場合、できるだけ地元の人から紹介された店に行くようにして下さい。
紹介された店であっても、最低限以下のような注意は必要です。
・店の人に名刺は渡さない
・お酒は封印されていても、本物と思わない。偽物のお酒の方が多いです。
・「実家のお母さんが病気なのでお金が必要」と言われても信じない。1万円前後のお金をもらうためによく使われるトークです。
・店の女性と二軒目のバーに行く時は、商品の値段を事前に確認する。高いワインをオーダーし、バーからマージンを得る女性の話も頻発しています。ホテル周辺で声をかけてくる飲食店やマッサージには、絶対について行かないようにしてください。
お茶で96万円ぼったくりにあう事件を訊きました。他に気を付けることがあれば教えて下さい。
「日本語を勉強している」という女性が声をかけてきて、少し会話が弾んだところでお茶の専門店に誘われてぼったくりにあう事案が増えています。被害金額は数万円程度のことが多く、「高価なお茶はそれぐらいする」と納得させられてしまい、被害届も出さないことがよくあるようです。声をかけてくる女性は、化粧や服装からは「ぼったくりをするような人に見えない」人ばかりです。
騙されないようにするために、日本語や英語で声をかけてくる中国人女性は詐欺の一味だと思って、返事をしないようにしてください。各都市の領事館のサイトに最近の事案が掲載されています。渡航前は一度確認されることをお勧めします。
http://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/life/index.html
中国人従業員と日本人駐在員が不仲です。関係を良くするための良い方法はありませんか?
よくある間違った対応は、中国人従業員側にのみ教育研修などを行うことです。人間関係は両方に原因があるので、片方だけへの働きかけでは絶対に改善されません。
教育研修を行うならば、中国人従業員と日本人駐在員、両方に実施して下さい。その後、両者が参加するワークショップ型の研修や改善コンテストなどを開催すると効果的です。
中国進出を目指して1回/月程度、渡航しています。
友人宅に泊まっていますが、2週間以内の滞在でも居留許可という手続きが必要と聞きましたが、本当でしょうか?ホテルで滞在する場合はホテルが手続きをしてくれますが、友人宅などの場合はご自身で24時間以内に手続きが必要です。
宿泊場所を担当する派出所に届け出るのですが、派出所の場所が判らない、中国語が必要などの理由で手続きを行っていない外国人が多いようです。
罰金もあり、摘発される事案も増えているようですので、必ず手続きをしてください。
中国における外国人の社会保険加入について、現状はどのようになっているのでしょうか?
2011年に施行された「中国国内で就業する外国人の社会保険加入に関する暫定弁法」に基づき、各都市で外国人の社会保険徴収が実施されています。
ただし都市によって状況は異なり、例えば北京市や広州市では既に実施が始まっていますが、上海市では任意での加入は認められているものの、強制加入は始まっていません(2013年時点)。
上海市でも実施された場合、日系企業を含む外資企業に与える影響は非常に大きいため、あらかじめ予算に組み込み、未実施の場合は未払い金扱いとして利益に計上する日系企業も増えているようです。
数年前に上海に法人を設立し、日本法人社員を出張ベースで支援させてきました。1回の滞在が1週間程度のため、これまでは特にビザを申請してません。
ビザに関する法律が変わったらしいのですが、何か問題ありますか?中国国内で就労する場合、「Zビザ」の取得が必要となります。これは以前から必要でした。そのため、速やかにビザ取得をして頂く必要があります。
2013年の新出入国管理条例では、Zビザの申請期間の変更他、外国人家族のためのビザなどが新設されています。在日本中国大使館のHPに詳細が記載されていますので、詳細を確認の上、速やかな対応をお勧めします。
http://www.cn.emb-japan.go.jp/consular_j/joho130903_j.htm
独資で中国現地法人設立を検討中ですが、日本本社から駐在員として数名出向させる予定です。現地法人と日本本社それぞれの給与負担はどのようにすれば良いでしょうか?
原則的には、現地法人に出向する駐在員の給与は現地法人が全額負担すべきではありますが、実情を見てみると、現地法人の経営を圧迫するなどの理由から、給与や手当の大部分を日本本社が負担している企業が大半です。この場合、寄附金と見なされ課税対象となるケースもあります。
支給額については、手取額を減らさぬよう留意している企業がほとんどですが、日本人の平均給与額から計算すると中国では所得税率が高くなるため、手取額から総額を逆算する必要があります。
この課税に関わる法律は、2011年11月時点で過渡期にあります。現地法人での収支に影響があることですので、最新情報を入手して、対策と共に検討する必要があります。
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