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中国ビジネス "メンタルヘルス"の一問一答Q&A
新・安全生産法では従業員へのメンタルヘルスケアが義務付けられたと聞きました。どのような対策を行えば良いのでしょうか?
中国では2021年に安全生産法が改正され、従業員に対して身体的な安全対策に加え、メンタルヘルスケアを行うよう明記されました。
2024年10月現在、メンタルヘルスケアを怠ったことにより処罰が下された事例は公開されていませんが、この安全生産法の処罰規定は厳格であり、各種対策を講じないことにより事故が発生した場合、最大で前年売上と同額の罰金が科されます。
しかしながら、現行の安全生産法では、メンタルヘルスケア関連でどのような対策を講じるべきか明記されていません。そのため、具体的に何を行うべきか、弊社へのご相談もここ数年で増加しています。
弊社としてはラインケア研修の実施をお勧めしています。
http://www.ac-a-jp.com/services/training18/また、セルフチェックの実施も効果的と考えられます。
弊社ではゲームを行うことでメンタル状況を把握できるBBAというサービスをお勧めしています。
http://www.ac-a-jp.com/consulting/bba/いずれも詳細については、一度お問い合わせください。
メンタルヘルス不調で医師に相談しても良いのでしょうか
以下の症状が1~2週間以上、続く時には、躊躇せず医師に相談してください。駐在保険に加入している企業であれば、コールセンターに連絡してください。日本にいるカウンセラーや精神科医と、オンライン相談できるサービスも増えています。
・気分が沈む、憂鬱 ・何もする気になれない ・イライラする、怒りっぽい
・動悸がする、息苦しい ・不安で押しつぶされそうになる ・誰もいないのに人の声が聞こえる
・食欲が無い、食事が美味しくない ・眠れない
都市封鎖の解除でストレスが減ったはずなのに、メンタルヘルス不調になるのでしょうか
ストレスは、「外部から刺激を受けた時に生じる緊張状態」のことです。
都市封鎖や自宅隔離など自由を奪われることはだけでなく、封鎖解除で日常生活が再開するということでもストレスになり得ます。
実際、封鎖解除後にメンタルヘルス不調の相談をされる方は増えています。
その他、旅行に行く、昇進するなどポジティブなこともストレスとなることがあります。
メンタルヘルス不調が発症しやすい性格の人はいますか
性格(気質)とメンタルヘルス不調との研究は以前から行われていますが、駐在員については単純化できるほど明確になっていません。
「真面目な品質管理の人だから、思い詰めて不調になりやすい」とか、「体育会系で社交性もあるので大丈夫」と決めつけるのはよくありません。
不調の状態については、最近の言動の不自然さをよく見て判断するようにしてください。
メンタルヘルス不調になった場合、回復するのでしょうか
適切に対処すれば、回復します。
メンタルヘルス不調は、「誰もがなり得るもので、回復可能なものだ」と認識しておいてください。
駐在員のメンタルヘルス不調とはどのようなものがありますか
メンタルヘルス不調とは、ストレスや強い悩みなどにより「こころの健康状態」が「日常生活に支障をきたすほどの変調をもたらすことを示します。
コロナ禍により、日本人駐在員に対しては、都市封鎖や行動制限、帰国の無期限延期など膨大なストレスがかかりました。これらの影響もあり、最近では以下のような相談が増えてきています。
・睡眠障害(眠れない、何度も目が覚めるなど)
・依存症(アルコール、オンラインゲーム など)
・体調不良(頭痛、胃腸不良 など)
・集中力の低下(ミスが増える、指示内容などを覚えていない など)
これらが続く場合、メンタル不調の初期症状である可能性があります。
日本の労働契約法や労働安全衛生法は、海外赴任者の傷病に対しても責任を負いますか?
会社の命令で海外赴任した社員が疾病を生じた場合、責任を負わなければなりません(安全配慮義務 第5条) 。
特にメンタヘルス不調を発生する可能性は高くなるので、日本からのサポートは不可欠です。
海外赴任者のメンタルヘルスに関する安全配慮義務にはどのようなものがありますか?
「危険予知義務」と「結果回避義務」があります。
メンタルヘルスの場合、「危険予知義務」は赴任者の健康や安全の状況を常に把握しようとすることであり、「結果回避義務」はメンタル不調などの発生時に専門家と接触させるなど社会通念上適切な対応を行うことを意味します。
メンタル不調は比較的長期間で徐々になるものですが、日本本社は状況を把握しづらいことが多いため、「ある日突然、メンタル不調で欠勤の報告がくる」ようなこともありえます。普段から対応の準備を進めておくことが重要です。
仮面うつ病とは何ですか?
仮面うつ病とは、落ち込みといった気分の症状よりも、体の症状として現れるうつ病です。仮面うつ病とはうつ病の一種ですが、抑うつ状態や気分の落ち込みといったうつ病に特徴とされる気分の症状よりも、倦怠感や頭痛・肩こり、胃痛といった身体的症状が比較的に強く出てます。
身体的な症状の強さの方が大きいために、「うつ病」という自覚を得づらいことも特徴です。
「平日のみうつ病の症状がでますが、休日やプライベートは普段どおり楽しめます」このような場合はうつ病とはなりませんか?
「新型うつ」というものに該当する可能性があります。
生活全般にわたってうつ気分や意欲の低下が見られるものが従来のうつ病ですが、「新型うつ」と言われるものは、職場を離れると元気になったり、趣味やプライベートなどには意欲を持ち続けられるという特徴があります。
この「新型うつ」に対しては、うつ病とは異なる対応をすることになります。基本的には、本人の社会性を高めて職場に適応できるように導く必要があります。もちろん、職場側での対応が必要です。
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